新伝統木造セミナーに参加して
新伝統木造セミナー、第一回架構の原理、第二回軸組の基本、第三回剪断系架構 第四回曲げ軸力系、第五回曲げ剪断系、第六回軸力剪断系と構造設計家の増田一眞先生より一月より三月月二回計六回6日間にわたって、ご講義していただきました。このセミナー に参加して構造力学上からどのようなはたらきになっているのかが、より一層理解できました。またいろいろな架構を使っての破壊実験を行いましたが筋交いに金物を使った架構よりも強度が二倍以上も出た架構もあり、おどろきました。越後にいきる家をつくる会では、その実験データーをつくるそうです。いままでは璧量計算にもとずく筋交いや構造用合板の考えしかなかったのですが伝統工法の仕口や架構が構造力学上おおいに理屈に叶った方法であることが分かりました。中越地震中越沖地震で被災された伝統工法の住宅の再生の相談を受けて思ったことことですが伝統工法で建てられた家は土壁のこわれや建物の傾きはあっても倒壊はしていない事です、倒壊しないということは人の生命をその家が守ってくれたのですから、その建物に感謝して再生修復してあげることです。壁は修復できますし、傾きは建て起こしすればいいわけですから元通りになります.今再生修復を柏崎飯塚でおこなっておりますが、築100年以上は経つています、もうすぐ完成します、この仕事で伝統工法の良さと、その理屈を新伝統木造セミナーで教えてもらったことを今後の仕事におおいに生かしていきたいとおもいます、木を生かした家造りは大工の技能を生かした家造りでなければならないことを、建物の耐力性や耐久性、美観性、風土性、環境性、資源性、混用性、移築性、保守性、経済性、など考えなおさなければならない時期ではないでしょうか。余談ですがいま日本の材木が安く手にはいるのに日本人が気づいていないのはどうゆう事でしょうか。大工の技術を生かしてどんどん使えばほんとうに良い家ができるのに、気候風土にあった木材は健康に良いし身体にもやさしいことは森林浴でわかっているはずなのに、木造で建てられた神社は古くても手を合わせて拝みます、これが木の持つ力だとおもいます、これがコンクリートや鉄骨の建物だとしたらどうでしょう、拝めますか?