築200年の民家修復へ
日本民家再生リサイクル協会としての中越沖地震被災住宅の修復支援活動をするなかで、このたび築後200年を超えた民家の修復をさせていただくことになりました。
すばらしい庭園と土蔵をもつこの民家は、震災によって屋根のラインからわかる通り、大きく建物が傾いたものです。中に入ればお座敷は根太や床が落ち、柱の沈下で畳がが盛り上がり、壁は落ち外が見えるなど、外観以上の大きな被害がありました。
最初はご主人はもう99%だめだと思っておられたのですが、わたしたちの修復支援活動を知るうちに、今回の相談に。そして何回かお話を重ね、中越地震の大きく被害を受けた民家の実際の修復事例をお見せする中で、しだいに希望もみえてきたようです。そしておつきあいの大工さんもご多忙とのことで、思いもかけずこのたびのご縁をいただくことになりました。
今回は曳き家の仕事も長谷川工務店として自社で行いますが、のびやかな美しい姿に、あらためて身の引き締まる思いで、修復の仕事にとりかかります。
右側より左手前に傾斜と沈下。これを持ち上げて、耐圧盤基礎をつくります。
思い出を未来につなぐ修復という仕事。
これからはじまります。